「待遇面に不満があって…」「将来的な不安から転職を考えている」
日々の業務のなかで、このような悩みを抱え仕事を辞めたいと思っている人もいると思います。
仕事を辞めたいと思っても転職先のことや将来的なことを考えると、なかなか踏み出せず、煮えきらずにモヤモヤしてしまうこともあるでしょう。
しかし、沈んだ気持ちでいると様々な観点で悩みがつきず、その結果日々の業務に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
そこで今回、本記事では「何が原因で仕事を辞めたいと思うのか」はもちろん、辞めたいと思ったときの改善策・対処法を紹介していきます。
最後まで読むと、自分が今何をすべきかの気づきになるため、ぜひご覧ください。

仕事を辞めたいと思う5つの理由
ここでは、「なぜ仕事を辞めたいと思うのか」について、紹介していきます。
仕事を辞める理由は、人それぞれあり様々な要因が考えられます。
その中でも、以下のことが辞めたい理由として挙げられます。
- 会社を辞める理由として多いのが人間関係
- なかなか改善されない給与や休日などの待遇面
- 過酷な労働や残業の多さが原因の業務内容
- ハラスメントや社員の声を無視する職場環境
- 将来的な不安や健康面から来る一時的な感情
会社を辞める理由として多いのが人間関係
会社を辞めたい理由で1位、2位を争うほど多かったのが、人間関係です。
人間関係は、職場のみならず友人間やさらには家族間でもトラブルが発生しやすい問題となっています。
職場という限られた空間で約8時間、5〜6日も過ごさなければならず、同僚や上司と常に顔を合わせている状態になるのです。
職場といった閉鎖された空間だと、家族や友人以上に何かのきっかけでギクシャクしてしまい、人間関係で悩むことも多くなるでしょう。
また、普段プライベートでは絶対に話しかけないような苦手な人もいますし、逆に自分のことをよく思ってない人も、1人はいるものです。
人間関係を良好にするための正解はなく、日々の関係構築に悩むことで発生する肉体・精神的ストレスが原因となり、退職を決意する人が多くいます。
なかなか改善されない給与や休日などの待遇
人間関係と同じくらい辞めたい理由として多かったのが、給与や休日などへの不満でした。
給与はモチベーションの維持や、仕事に対しての意気込みにも関わってきますので、どうしても不満につながってくるものです。
また、休日の少なさもモチベーションの維持に直結します。
そのため、充実した福利厚生は社員を優先した会社であるといった安心感があるでしょう。
しかし、どうしても待遇面はあまり良くなく、利益を優先した会社が少なからず存在するのです。
利益が上がることで社員に還元される場合もありますが、仕事量やキャリアに対し自身の待遇面があまり良くないと感じることで、退職を考える傾向があります。
過酷な労働や残業の多さが原因の業務内容
仕事を辞めたいと思う理由の1つには、過酷な労働環境の問題もあります。
様々な企業が労働環境や残業の見直しを行い、働きやすいいわゆるホワイト企業が増えてきています。
しかし、業務上どうしても思うように環境を変えられず悩んでいる企業もいる一方で、目先の利益を優先し過酷な仕事を強いる企業が、いまだに存在することも事実です。
企業側が労働時間や残業の概念が曖昧になっていると、長時間労働・サービス残業が当たり前に横行している可能性もあります。
そのような環境で仕事をしていると、休日や自分の時間が取れないため、肉体的精神的にも疲弊し次第にモチベーションが下がることで、辞めたいと思ってしまいます。
ハラスメントや社員の声を無視する職場環境
仕事を辞めたいと思う原因には、現代でも問題とされているハラスメントもあります。
さまざまなハラスメントがありますが、職場で起こり得るものは、「パワハラ・セクハラ・モラハラ」の3つが多いでしょう。
ハラスメント行為を受けることで、人によっては重度な精神的病にかかってしまったり、仕事に集中できないことがあったりと、危険な行為です。
近年、ニュースにも取り上げられ、厚生労働省からも対策を義務付けられるほど、問題視されています。
そのため、ハラスメントに対して厳しい処罰を下す企業も増えていますが、まだまだ横行している企業が多いことも事実です。
また、若い世代がハラスメントを受けているイメージがありますが、30代以上の人でも受けてしまう可能性があります。
将来的な不安や健康面から来る一時的な感情
最後は、将来的・健康面を考えた際に、漠然とした不安や焦りから来る一時的な感情により、辞めたいと思ってしまうことです。
とくに仕事や待遇面に不満はなく現状に満足していても、現状維持していることに漠然とした不安や焦りを持ってしまう人もいます。
また、「腰を悪くしてしまった」「体力面を考えると長くは働けない」といった理由も辞めたいと思う理由の1つです。
そのような事態になるたびに辞めたいと思うこともあれば、1〜2ヶ月すぎると収まる傾向もあるのです。
一時的な感情のため、すぐに収まる場合がありますが、辞めたいと思う気持ちが強くなることで、退職をする決意に変わってしまうこともあります。

辞める前の確認事項3選
ここでは、「辞める前の確認事項」を3つ紹介していきます。
辞めようと思ったときに、辞める決断をすることは大切です。
しかし、思い立ってすぐに行動することは、あまり得策ではありません。
自分がなぜ辞めたいと思っているのか、以下のことを確認してみましょう。
- 辞めた後のことはどうするのか
- 今の仕事が自分に合っているのか
- 必要なスキルや資格を習得しているか
辞めた後のことはどうするのか
仕事を辞めたいと思ったときに、まず考えるべき問題として挙げられるのが、辞めた後のことをどうするのかです。
いざ、仕事を辞めようと考えても「次の職場のこと」や「当面の生活のこと」など、今の仕事を辞めて終わりというわけではありません。
当然ですが、今の職場ではなくても仕事は継続しなければなりませんし、次の職場を探すにも時間や労力がかかってきます。
突発的に辞めてしまっては、すぐに仕事が決まらない可能性が出てくるでしょう。
また、仕事が決まらなければ生活面にも影響がでてしまい、最悪の場合、転職にも悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
そのため、辞めた先のビジョンを見据えることが大切です。
今の仕事が自分に合っているのか
仕事を辞める前に、自分にはどのような仕事が向いていて、何が向いていないのかを理解していなければなりません。
向き・不向きは、なにも業務内容に限らず職場環境や人間関係など、細かいところまで考える必要があります。
「人間関係に問題があって辞めるのか」「業務に不満があるのか」などの内容によって、次の職場を探す条件も変わってくるでしょう。
深掘りせずに妥協した転職先を探すことで、同じことの繰り返しになってしまいます。
辞める前に、自分にはどんな仕事が向いているのかを考えることが必須です。
スキルや資格を習得しているか
仕事を辞める前に今の自分に、「何ができて」「どんな能力を持っているのか」を考えることも重要です。
例えば、20代のような若いうちに転職を試みるのと、30代で試みるのとでは話が変わってきます。
20代であれば、ポテンシャルがあれば採用される可能性があります。
しかし、30代であればポテンシャルだけで転職することは、なかなか厳しいでしょう。
そのため、企業がどんな人材を求めているのかを深掘りして、採用してもらいやすい人材へと少しでも近づく必要があります。
目に見える資格を取得しておくこともベストですが、日々の業務からでも習得できるコミュニケーションやマネジメント能力は非常に有効です。

辞める前に自分でもできる3つの改善策と対処法
ここでは、「自分でもできる改善策と対処法」を紹介していきます。
仕事をするうえで、どうしても苦手なことや嫌いな人、向き・不向きなど、さまざまな観点から辞めるといった選択肢が生まれてきます。
しかし、自分で行動する前に辞めてしまうと、後悔することにもなってしまうため、以下の改善策と対処法を実践してみても所為でしょう。
- 思い切って休暇を取ってみる
- 一時的な感情で辞めないようにする
- 職場環境や待遇面の交渉をしてみる
思い切って休暇を取ってみる
自分でもできる改善策と対処法の1つ目は、思い切って休暇を取ってみることです。
もちろん、ただの休みではなく、「有給消化」や「長期休暇」といった肉体的にも精神的にもしっかりと休める日を設けるものになります。
休暇を取りにくい会社もありますし、長期の休暇ともなるとなかなか勇気のいる交渉にもなるでしょう。
しかし、ボロボロの状態で仕事をしていても正常な判断ができませんし、マイナスなことばかり考えてしまう原因にもなります。
また、心身へのストレスが貯まることで、悪影響を及ぼす可能性は十分に考えられますので、セルフストレス診断をすることも重要です。
一時的な感情で辞めないようにする
自分でもできる改善策と対処法の2つ目は、一時的な感情で辞めないようにすることです。
現職に対して、将来的なことで漠然とした不安や焦りを感じる瞬間は少なからずあります。
しかし、そこで安易に辞める選択をすることが今後の行動に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるのです。
もちろん、辞めることを否定しているわけではなく、しっかりと次の行動をするための準備が大切になってきます。
「一時的な感情で辞めること」と「しっかりと準備をしてから辞める」のでは、転職する際にも大きな差があるでしょう。
職場環境や待遇面の改善の交渉をしてみる
自分でもできる改善策と対処法の3つ目は、職場環境や待遇の改善を試みることです。
現職に不満がある中で、どれだけの方が改善のための行動をしているでしょうか。
企業によっては、社員の声を聞かずに利益を優先することもあります。
働く人々にとっても給与や働く環境は、より良い仕事をするために必要なことです。
会社も突然辞められても困ることが多いため、辞める前に改善のための行動をしてみましょう。
仮にそれでも受け入れてくれない場合は、しっかりと準備をして退職するようにしてください。

仕事を辞めるときの注意点
ここでは、「仕事を辞めるときの注意点」を紹介していきます。
仕事を辞める決断も報告をすることも、ましてやその後も自分の将来がかかっている重大なことです。
しかし、多くの方がなかなか踏み込めずにいることも事実になります。
そのため、焦って辞めることのないように以下のことに注意していきましょう。
- 会社と揉めずに円満退職を心がける
- 勇気を出して辞めることを伝える
- 転職活動は慎重に行うようにする
会社と揉めずに円満退職を心がける
今の会社に不満がある、将来的なことを考えて退職したいなど、様々な理由から今の会社を辞める決断をする人も多いと思いますが、焦って退職を急ぐことはNGです。
そのため、円満退職を行うために以下のことに注意しましょう。
- 退職することは1ヶ月前に報告する
- 会社の意思も尊重した退職をする
- 取引先同僚などへの引き継ぎをする
労働基準法では、原則として2週間前に退職する旨を伝えれば良いとされていますが、企業によっては1〜2ヶ月前に報告する義務がある場合があります。
これには、引き継ぎや新たな人員の確保を目的としていることが多く、すぐに辞められてしまうと会社として困ってしまうといった背景があるのです。
円満退職を怠ってしまうと、「会社に損害を与えた」「会社の規則を破った」などで法的な措置を取られてしまう場合があります。
円満退職することで、そういったトラブルが防げる上に、自身も気持ちよく退職することができるでしょう。
勇気を出して辞めることを伝える
仕事を辞める際に陥ってしまう問題として、辞めたいけど伝えることができないといった人が多くいます。
「退職を伝えることで責められるのではないか」「退職しても次の職場でうまくやっていけるのだろうか」など、不安感が募り退職を伝えることに抵抗を持ってしまいます。
その場合は、以下のことを意識してみましょう。
- なぜ仕事を辞めたいのかを考える
- 転職先を見つけてから伝える
- 辞めることを一旦諦める
まずは、前途でもありましたが、自身がなぜ仕事を辞めたいのかを考えてみてください。
会社に対しての不平や不満、将来的なことなど、どうしても仕事を辞めなければいけない事情があるかを判断する必要があります。
自身の中での不安要素を除去していった結果が、かえって退職を決意するための一歩になるかも知れません。
逆に、結果が著しくなかった場合は、自身を見つめ直す期間として期間を見直すことも大切です。
転職活動は慎重に行うようにする
早く転職したいといった気持ちが先走り、自分都合ですぐに退職することはあまりおすすめしません。
その理由として、前途でもありましたが焦って退職することで会社規則に違反してしまう可能性があることと、転職に失敗する可能性があるからです。
失敗しない転職をするために、以下のことに注意しましょう
- 退職する前に経験を積む
- 転職を有利に進めるための経歴の棚卸し
- 失敗しないために行う転職先の条件を絞る
退職することと同じくらい転職も慎重に行わなければいけません。
そこで、転職先を見つけることは必須ですが、しっかりと現職で自身に必要なスキルと経験を積みましょう。
転職で有利になるものは、なにも目に見えた資格やスキルだけではなく、コミュニケーションやマネジメント能力など、一般的な企業でも習得できる能力もあります。
もちろん、転職先で必要な資格を取っておくことも良いでしょう。
まとめ
仕事を辞めたいと思う理由には、人によってさまざまな事情がありますし、企業側に大きな問題がある場合もあります。
辞めたいと考えることも、辞める決断をすることも悪いことではありません。
しかし、いくら仕事を辞めたいと思っても辞めるためには社会人としての最低限のマナーを守る必要があります。
「退職報告は社内規定を守る」「引き継ぎを完璧に行う」など、円満退職を心がけることも大切です。
退職時のトラブルは、転職時にも影響する可能性があるので、しっかりと準備をし行動していきましょう。
