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商談後のお礼メールの書き方とは?好印象を与える例文とポイントを徹底解説

商談後のお礼メールの書き方とは?好印象を与える例文とポイントを徹底解説

商談後のお礼メールは、顧客との関係性やビジネスにおいて重要です。

本記事では、お礼メールの基本構成から例文、状況別の書き方や気を付けたい表現まで徹底解説します。

明日からすぐに実践できる内容ばかりなので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

お礼メールの基本構成と必須要素

商談後のお礼メールには、押さえるべき型があります。以下の基本構成を理解すれば、どんな状況でも迷わずメールを作成できるようになります。

お礼メールの基本的な5つの要素

  • 件名
  • 冒頭の挨拶
  • 商談内容の振り返り
  • 次のアクション
  • 締めの言葉

ここでは各要素の具体的な書き方と、相手に好印象を与えるポイントを解説します。

件名の書き方|一目で内容が分かる工夫

件名は受信トレイの中で最初に目に入る情報です。ビジネスパーソンは1日に約50通のメールを受け取り、メールの内容は要点の簡潔さや構成の明快さが重視される傾向にあります。

件名は「本日のご商談のお礼(株式会社○○)」「【お礼】○月○日の打ち合わせについて」のように、お礼のメールと示すことと日付や社名を含めた具体性を持たせましょう。

一方で「お礼」「ありがとうございました」だけの抽象的な件名や、不必要に長い件名は避けましょう。

参照:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2025」

冒頭の挨拶と感謝の言葉

メール本文の最初には、相手の時間をいただいたことへの感謝を伝えましょう。冒頭の印象が、メール全体のトーンを決めるといっても過言ではありません

また、形式的な挨拶文だけで済ませず、その商談ならではの感謝の理由を一言添えることで、定型文との差別化ができます。

商談内容の振り返りと要点の確認

商談で共有した顧客の課題と自社の提案内容を整理します。論点が複数の場合は箇条書きも良いですが、長くなりすぎないよう3〜4点程度に絞りましょう。

この振り返りによって、お互いの認識にズレがないか確認できるだけでなく、顧客は「しっかり理解してくれている」という安心感を得られます

次回のアクションや提案内容

お礼メールで最も重要なのが、次のステップを明確に示すことです。メールを受け取った顧客が「次に何をすればいいか」が分かる状態にします。

また、次のアクションについて必ず具体的な期日を示しましょう。顧客側にアクションを求める場合も、選択肢を提示することで返信のハードルを下げられます。

曖昧な連絡では、せっかくの商談が停滞してしまいます。

締めの言葉と署名の正しい形式

メールの最後は、今後の関係性への期待を込めた一文で締めくくります。丁寧でありながらも、相手の負担にならない軽やかさが理想です。

署名には会社名、部署名、氏名、連絡先(電話番号・メールアドレス)を漏れなく記載します。会社のロゴやWebサイトURLを入れると、ブランド認知にもつながります

【基本編】すぐに使えるお礼メール例文3選

ここでは、ビジネスシーンで最も頻度の高い3つの状況について、そのまま使える例文を紹介します。自社の状況や相手との関係性に応じて、適宜アレンジして活用してください。

初回訪問後の基本的なお礼メール

初めての商談では、今後の関係構築の基盤を作ることが最優先です。丁寧さと親しみやすさのバランスを意識しましょう

件名:本日のご訪問のお礼(株式会社○○ △△)

株式会社□□
営業部 ××様

いつもお世話になっております。株式会社○○の△△です。

本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。
××様から直接、現在抱えていらっしゃる課題についてお伺いでき、大変勉強になりました。

特に、○○の業務効率化についてのお悩みは、弊社の△△サービスで解決できる可能性が高いと感じております。次回お伺いする際には、貴社の状況に合わせた具体的な改善プランをご提案させていただきます。

つきましては、来週中にも再度お時間をいただけますと幸いです。××様のご都合の良い日時を2〜3候補ご返信いただけますでしょうか。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━
株式会社○○ 営業部△△ □□
TEL:03-XXXX-XXXX
Email:xxxx@example.co.jp
会社HP:http://XXXXX
━━━━━━━━━━━━━━━━

オンライン商談後のお礼メール

オンライン商談では、対面と異なる配慮が必要です。通信環境への言及や、画面共有した資料についての確認を入れましょう。

件名:【お礼】本日のWeb商談について(株式会社○○ △△)

株式会社□□
マーケティング部 ××様

お世話になっております。
株式会社○○の△△です。

本日はWeb会議にてご対応いただき、ありがとうございました。音声や画面共有は問題なくご覧いただけましたでしょうか。

商談中にご覧いただいた導入事例について、××様から「特に△△の機能が興味深い」とのコメントをいただき、大変嬉しく思います。本日画面共有した資料をPDFで添付いたしますので、社内共有等にお役立てください。

また、ご質問いただいた○○機能の詳細については、明日中に別途資料をお送りいたします。

次回は実際の操作画面をご覧いただけるデモ環境をご用意いたします。来週以降で30分ほどお時間をいただけますと幸いです。

ご不明点等ございましたら、お気軽にご連絡ください。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

顧客に来社いただいた際のお礼メール

顧客に自社へ足を運んでいただいた場合は、その労力への感謝を特に強調しましょう

社内の雰囲気や製品を直接見てもらえた点にも触れると、定型文との差別化を図ることができます。

件名:本日のご来社のお礼(株式会社○○ △△)

株式会社□□
○○部 ××様

いつもお世話になっております。
株式会社○○の△△です。

本日はご多忙の中、弊社までお越しいただき誠にありがとうございました。××様に実際の製品をご覧いただき、率直なご意見を伺えたことは、私どもにとって大変貴重な機会となりました。

特にご指摘いただいた△△機能の使い勝手については、開発部門と共有し、改善案を検討させていただきます。貴社の業務フローに最適化したカスタマイズ案を、今週末までにご提案させていただく予定です。

本日お話しした導入スケジュールについて、改めて整理した資料を明日お送りいたします。ご確認いただき、ご不明点等ございましたらお気軽にお申し付けください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

【状況別】シーンに応じたお礼メール例文7選

ビジネスの現場では、商談の結果や状況によって送るべきメールの内容が変わります。ここでは頻繁に遭遇する7つのシーンについて、それぞれに適した例文を紹介します。

今回の例文では省略していますが、最後の署名も忘れないようにしましょう。

追加資料を送付する場合

商談中に詳細を求められた場合や、説明しきれなかった内容を補足する際のメールです。資料の内容を簡潔に説明し、読んでもらいやすくしましょう

件名:【資料送付】本日のご商談について

株式会社□□
××様

本日はお時間をいただきありがとうございました。

ご依頼いただきました導入事例集と料金プランの詳細資料を添付いたします。

【添付資料】
・導入事例集(製造業3社の事例)
・料金プラン比較表
・導入スケジュール案

特に○○社の事例は、××様がお話しされていた課題と類似しておりますので、ご参考になるかと存じます。

資料をご確認いただき、ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。

商談内容の合意事項を確認する場合

複数の論点があった商談では、認識のズレを防ぐために合意内容を文書化することをおすすめします。議事録的な要素を含めつつ、硬くなりすぎない表現を心がけましょう

件名:本日の打ち合わせ内容の確認

株式会社□□
××様

本日はありがとうございました。
商談内容を以下の通り整理いたしましたので、ご確認をお願いいたします。

【合意事項】
・導入範囲:営業部門20名からスタート
・開始時期:○月初旬を目処
・トライアル期間:1ヶ月間

【次回までの宿題】
・弊社:カスタマイズ見積もりの作成(○月×日まで)
・貴社:社内稟議の進行状況共有

認識に相違がございましたら、お手数ですがご指摘ください。
引き続きよろしくお願いいたします。

次回商談の日程を提案する場合

商談の流れが順調で、次のステップに進める場合のメールです。具体的な日時候補を提示することで、相手の返信ハードルを下げます。

件名:次回お打ち合わせ日程のご相談

株式会社□□
××様

本日はお忙しい中ありがとうございました。

デモンストレーションにご興味をお持ちいただけたとのこと、大変嬉しく思います。次回は実際の操作画面をご覧いただきながら、より具体的なご提案をさせていただきたく存じます。

つきましては、以下の日程でご都合はいかがでしょうか。

・○月×日(月)14:00〜15:00
・○月△日(水)10:00〜11:00
・○月□日(金)15:00〜16:00

上記以外でも、××様のご都合に合わせて調整いたします。
ご返信をお待ちしております。

契約・成約が決まった場合

成約への感謝とともに、今後の流れを明確に示しましょう。契約後の不安を解消し、スムーズな導入開始につなげることが重要です。

件名:ご契約のお礼と今後の流れについて

株式会社□□
××様

この度は弊社サービスをご契約いただき、誠にありがとうございます。

××様に選んでいただけたこと、チーム一同大変嬉しく思っております。貴社の業務改善に貢献できるよう、全力でサポートさせていただきます。

【今後の流れ】
・本日:契約書類の送付
・○月×日:キックオフミーティング
・○月△日:システム稼働開始

ご不明点やご要望がございましたら、いつでもご連絡ください。
専任の担当者が迅速に対応いたします。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

持ち帰り課題をいただいた場合

顧客から宿題や追加の検討事項を預かった場合は、真摯に取り組む姿勢を示しましょう。回答期限を明示することで、信頼感を高めます。

件名:ご質問事項の回答期限について

株式会社□□
××様

本日はありがとうございました。

ご質問いただきました以下の点について、○月×日(△)までに詳細な回答をご用意いたします。

・既存システムとの連携方法
・セキュリティ要件への対応
・導入後のサポート体制

技術部門とも連携し、貴社の環境に最適なご提案をさせていただきます。お待たせして恐縮ですが、今しばらくお時間をいただけますと幸いです。

引き続きよろしくお願いいたします。

商談が保留・断られた場合

即決に至らなかった場合でも、将来の可能性を残すメールを送りましょう。押し付けがましくならず、相手の判断を尊重する姿勢が大切です。

件名:本日のご商談のお礼

株式会社□□
××様

本日はお時間をいただきありがとうございました。

今回は貴社のご予算やタイミングと合わなかったとのこと、承知いたしました。××様のご判断を尊重いたします。

状況が変わりましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。また、弊社サービスのアップデート情報などを月1回程度お送りしてもよろしいでしょうか。

本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
××様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

アポなし訪問に対応いただいた場合

突然の訪問にもかかわらず対応してくれた場合は、特別な感謝を示しましょう。相手の柔軟な対応への敬意を丁寧に表現すると良いでしょう。

件名:本日の突然のご訪問について、お詫びとお礼

株式会社□□
××様

本日は事前のご連絡もなく突然お伺いしたにもかかわらず、お時間をいただき誠にありがとうございました。

××様のご厚意に心より感謝申し上げます。
お忙しい中、弊社サービスについてご関心をお持ちいただけたこと、大変嬉しく思います。

改めて、ご都合の良い日時にきちんとお約束を取らせていただき、詳しいご提案をさせていただきたく存じます。来週以降でご都合はいかがでしょうか。

本日は本当にありがとうございました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

成約率を高めるお礼メール作成のポイント

ここでは、成約率を実際に高めるための実践的なポイントを解説します。基本構成に加え、これらを意識することで、商談の成功率を高めることが出来ます。

顧客が本当に求める情報を見極めて提供する

商談中のヒアリングで顧客の本質的な課題を見極め、お礼メールでその返答を行うことが重要です。

商談中に深掘りした課題に対して自社がどう解決できるかをお礼メールで具体的に示し、顧客固有の状況に合わせた情報を提供しましょう。

商談内容に具体的に言及して印象に残す

定型文のお礼メールは、商談での話題を2〜3箇所に盛り込むことで、「自分のために書かれたメール」という印象を与えられます。

相手の言葉を引用しながら提案を行うことで更に良い印象につながるでしょう。

一般論ではなく、その商談ならではの内容を盛り込むことが、競合との差別化につながります。

次回提案の予告で関心を維持する

お礼メールの中で次回の提案内容を予告することで、期待感を維持できます。

また、予告した内容は必ず実行することが信頼構築の鍵です。約束したことを守れないと、かえって信頼を損ねることになります。

実現可能な範囲で、顧客が本当に必要としている情報を選んで予告しましょう

相手との距離感に応じた文体を選ぶ

初対面の相手には丁寧な表現を使い、何度も会っている顧客には適度な親しみやすさを出すなど、関係性に応じて文体を調整しましょう

場合によって堅苦しすぎる文章は距離を感じさせることもあります。

相手の立場や年齢、業界の慣習も考慮しましょう。メールを送る前に、相手がどのような文体を好むかを商談での会話から読み取ることも大切です。

読みやすさを重視した文章構成にする

ビジネスメールでは要点の簡潔さが重視されています。

1文は50文字程度、2〜3文ごとに改行を入れると読みやすくなります。重要なポイントが複数ある場合は箇条書きを活用しましょう。

メール全体は300〜500文字が理想で、スマホでの閲覧も考慮しスクロールが少なくなるようにしましょう。長くなる場合は冒頭に要点をまとめると親切です

お礼メールで避けるべきNG表現

ここでは、実際のビジネスシーンで見落とされがちな以下の3つのNG表現について解説します。

曖昧な表現は誤解を生む

いつまでに何をするのかが明確でないと、顧客は次のアクションを取りにくくなります。

具体的な日付や問題への対処内容を示しましょう。期限や方法を明示することで、顧客は安心して待つことができ、営業担当者への信頼も高まります。

もし確約できない事項がある場合は、確認が必要な理由と回答期限を示すことで、誠実な印象を与えられます。曖昧なまま放置することが最も信頼を損なう行為です。

過度な営業色は逆効果

お礼メールの本来の目的は感謝を伝えることです。煽るような表現や商品の機能説明だけが延々と続くメールは、お礼というより営業の押し付けに見えてしまいます。

提案は簡潔にまとめ、詳細は別途資料で送るなどの配慮を行いましょう

お礼メールでは「顧客の課題解決」という視点を忘れないことが重要です。

長文すぎて要点が伝わらない

お礼メールの適切な文字数は300〜500文字程度です。それ以上になる場合は、本文では要点のみを伝え、商品説明や技術的な詳細は添付資料にまとめるなどの工夫をしましょう。

また、内容が多岐にわたる場合は、メールを分けて送ることも検討しましょう。簡潔で分かりやすいメールこそ、相手への配慮が伝わります

お礼メール作成でよくある質問Q&A

商談後のお礼メールについて、実務の現場でよく聞かれる質問に回答します。これらの疑問を解消することで、より適切なお礼メールを送れるようになります。

お礼メールは電話や手紙とどちらが良い?

それぞれの手段には以下の表のように特徴があり、状況に応じて使い分けることが重要です。

手段メリットデメリット適したシーン
メール即座に送信できる商談内容の確認や資料添付ができる情報を正確に伝えられる温度感が伝わりにくい基本的なお礼資料送付を伴う場合記録として残したい内容
電話温度感が伝わりやすい誠意を直接伝えられる相手の時間を奪う相手の予定を意識する必要がある重要な商談後特別な感謝を示したい場合
手紙最も丁寧な印象を与える特別感を演出できる到着まで時間がかかる緊急性のある内容には向かない大型契約の成約時長期的な関係構築を重視する場合メールと併用する形

英語で送る場合の注意点は?

英文のお礼メールでは、日本語とは異なる文化的配慮が必要です。

件名はシンプルで直接的な表現が好まれます。本文も結論を先に述べる構成にし、冒頭で感謝を伝えた後、すぐに要点に入ります。日本語のような前置きの長い挨拶は不要です。

また、過度な謙遜表現は避けましょう。日本語のような表現は、英語圏では回りくどく感じられることがあります。

次のアクションも明確に示し、具体的な日時を記載することも重要です。文化の違いを理解した上で、簡潔かつ明確なコミュニケーションを心がけましょう。

複数の担当者がいる場合の宛先は?

複数名が参加した商談では、宛先の設定に迷うことがあります。基本的なルールを押さえておきましょう。

TOには主担当者や決裁権を持つ方を入れ、CCには同席者を入れるのが一般的です。複数名をTOに入れる場合は、役職順または名刺交換した順に記載します。

件名の後の宛名でも参加者全員の名前を明記すると丁寧です。

商談がうまくいかなかった場合も送るべき?

結論から言えば、商談の結果に関わらずお礼メールは送るべきです。商談を保留や断られた場合でも、時間を割いていただいたことへの感謝は伝えましょう

不成立時にも誠実な対応によって、良い印象が残り、将来のビジネスチャンスにつながる可能性があります。

まとめ

商談後のお礼メールは、顧客との信頼関係を構築し、成約率を高める重要なツールです。基本構成をしっかり押さえたうえで、状況や場合に合わせた表現や内容にすることで顧客との関係を維持するツールとなります。

お礼メールは基本的に商談後できるだけ早く対応しましょう。本記事で紹介した例文やポイントを参考に、あなたの営業活動に役立つお礼メールを作成してください。