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採用担当者に「会いたい」と思われる履歴書を
履歴書は、採用担当者と応募者のファーストコンタクト。
ここで、「会いたい、この人の話を聞いてみたい」と思ってもらうことが重要です。
人気企業では、日に何十もの履歴書に目を通すこともあり、すべては読んでもらえません。
まずは、第一印象が大切。この書類は、単に応募者の経歴やスキルを伝えるだけでなく、その人物の人柄や職務に対する姿勢も反映されます。
履歴書の書き方一つで、採用担当者に与える印象は大きく変わります。以下に、履歴書の役割と重要性についてさらに詳しく説明します。
1. 応募者の第一印象を形成する
履歴書は、採用担当者が応募者と初めて接する機会です。
書類を通じて応募者の第一印象が形成されるため、その内容や形式には十分な注意が必要です。
きちんと整理された履歴書は、応募者が細部に気を配り、真摯に職務に取り組む姿勢を示します。
逆に、誤字脱字が多い履歴書や、雑に書かれた履歴書は、信頼感を損なう原因となります。
複数の企業に応募することもあるかと思いますが、当然ですが、自己PRや志望動機は企業ごとに異なるはずです。大変にはなると思いますが、企業分析をしっかりして、それぞれの企業に合ったものを作成していくことが大切です。
2. 経歴やスキルを効果的に伝える
履歴書は、応募者の経歴やスキルを具体的かつ効果的に伝えるための重要な手段です。
過去の職務経験や学歴、取得した資格などを整理し、応募先の企業や職務に関連する情報を強調することで、採用担当者に自分の強みを伝えることができます。
また、数字や具体例を用いることで、実績をより明確に示すことができます。
特に応募職種や業界の経験がある場合には、今までの実績をしっかりと伝えることで、採用後の即戦力として活躍する姿が採用担当者も描けます。逆に、未経験の職種や業界であっても、今までの経歴やスキルが、応募職種にどのように生かせるか、具体的に熱意をもって書くことで、未経験であることのデメリットを払拭することができます。ここをきちんと整理しておくことで、その後の面接でも志望動機や自己PRが話しやすくなります。
3. 応募者の適性や人柄を示す
履歴書には、応募者の適性や人柄を反映する要素も含まれます。
自己PR欄や志望動機欄を通じて、自分の強みや仕事に対する姿勢、志望企業への関心を伝えることができます。具体的なエピソードを見ることで、採用担当者は入社後の活躍の様子を描きやすくなります。
応募企業での職務を想像して、その際に困難になりそうな点を仮定して、それに近いエピソードを克服した経験があれば、それを伝えることで、採用担当者もあなたを採用するメリットを感じやすくなります。
また仕事に取り組む姿勢を具体的に示すことで、採用担当者は応募者が企業文化に合うかどうかを判断しやすくなります。また、書き方や表現の工夫によって、応募者のコミュニケーション能力や思考力もアピールできます。具体的には以下を参考にしてください。
- 職務への姿勢を明確にする: 自分がどのように職務に取り組むか、仕事に対する姿勢を示すことで、採用担当者に自分の働き方や価値観を伝えることができます。「責任感を持って業務に取り組む」「チームメンバーと協力して目標を達成する」など、自分の仕事に対する姿勢や価値観を具体的に述べましょう。
- 人柄を示す: 自分の人柄を示すためには、具体的なエピソードや成果を通じて、自分のコミュニケーション能力や協調性、リーダーシップをアピールします。「チームのメンバーとして、メンバーの意見を尊重しながら円滑にプロジェクトを進行させた経験」など、実際の行動や成果を交えて説明しましょう。
4. 採用の成否を左右する大きな要因
履歴書は、採用プロセスの初期段階での選考において、重要な役割を果たします。
履歴書がしっかりと作り込まれていると、面接の機会を得やすくなります。逆に、不備が多い履歴書や内容が薄い履歴書は、面接の機会すら得られないこともあります。そのため、履歴書の作成には十分な時間と労力をかけることが重要です。
5. 企業とのマッチングを促進する
履歴書は、応募者と企業とのマッチングを促進する役割も果たします。
応募者がどのような経験やスキルを持ち、どのような価値を企業にもたらすことができるかを明確に示すことで、採用担当者はその応募者が企業にとって適切かどうかを判断しやすくなります。
また、履歴書を通じて応募者のキャリア目標やビジョンを伝えることで、長期的な視点での採用を促進することができます。
6. 採用担当者の視点を持つ

履歴書を手に取った採用担当者に「この人と面接したい!」と思ってもらうためには、何をすればいいのでしょうか?それは、「採用担当者の知りたい情報がまとめられている履歴書」を作成するということです。
自己PRしなきゃ!という気持ちが先走ると、ついつい自分よがりの内容になりがちです。履歴書を作成するときは、常に「採用担当者は何を知りたいのか」という視点を持つようにしましょう。
採用担当者の視点を持つための具体的な方法
- 企業研究を徹底する:応募する企業や業界の特性、求める人物像を把握することで、採用担当者が知りたい情報を的確に提供することができます。
- 職務内容に合わせた情報の強調:応募する職種に必要なスキルや経験を優先的に記載し、具体的な事例や成果を示すことで、採用担当者の関心を引くことができます。
- 簡潔でわかりやすい表現を心がける:情報を過不足なく、簡潔にまとめることで、採用担当者にとって読みやすい履歴書を作成します。
7. 履歴書の重要性を理解し、効果的に作成するためのポイント
履歴書の役割と重要性を理解した上で、効果的な履歴書を作成するためには以下のポイントに注意しましょう。
- 正確な情報を記載する:誤りのない情報を提供することで、信頼性を高めます。
- 見やすいレイアウトを心がける:読みやすさを重視し、適切なフォントや段落を使用します。
- 関連性のある情報を強調する:応募先の企業や職務に関連する経験やスキルを優先的に記載します。
- 自己PRや志望動機を具体的に書く:具体的なエピソードや事例を交えて、自分の強みや企業への関心を示します。
- 誤字脱字のチェックを徹底する:細かいミスがないよう、複数回チェックすることが重要です。
履歴書は、応募者が採用担当者に対して自分をアピールするための大切なツールです。その役割と重要性を十分に理解し、効果的な履歴書を作成することで、採用のチャンスを大いに広げることができます。
8. ワンランク上を目指す書き方や表現の工夫
履歴書の書き方や表現方法によって、自分のコミュニケーション能力や思考力をアピールすることもできます。以下の工夫を取り入れて、より良い印象を与えましょう。
- 簡潔で明確な表現: 自己PRや志望動機を簡潔かつ明確に表現することで、読みやすく、理解しやすい履歴書を作成します。長すぎる文章や曖昧な表現は避け、ポイントを絞って伝えることが大切です。
- ポジティブな言葉を使う: 前向きで積極的な言葉を使用することで、自分の意欲や前向きな姿勢を示すことができます。「挑戦することが好き」「困難な状況にも前向きに取り組む」といったポジティブな表現を使い、自分の人柄を印象づけましょう。
- 論理的な構成: 自己PRや志望動機は、論理的な構成を心がけることで説得力が増します。自分の強みや経験、貢献できる点を一貫したストーリーで示し、採用担当者が理解しやすいように構成を考えましょう。
・過去の経験と将来の目標を関連付ける
履歴書には、自分の過去の経験と将来の目標を関連付けることも重要です。これにより、採用担当者はあなたが長期的に企業に貢献する意欲があることを理解します。
- 過去の職務経験の棚卸し: 自分の今までの職務やその経歴をしっかりと棚卸し、転職に向けた準備をしましょう。過去の成功体験や学んだ教訓を整理し、それがどのように新しい職務に役立つかを明確にします。
- 将来の目標を具体的にする: 志望する企業での将来の目標を具体的に述べ、自分がどのようにキャリアを積み重ねていきたいかを示します。例えば、「貴社での経験を通じて、プロジェクトマネージャーとしてのスキルをさらに磨き、チームをリードして大規模なプロジェクトを成功させたいと考えています。」といった具体的な目標を述べることで、採用担当者に自分のビジョンを伝えることができます。
これらのポイントを抑えて履歴書を作成することで、採用担当者に強い印象を与えることができ、面接でも志望動機や自己PRが話しやすくなります。自分の適性や人柄をしっかりとアピールし、企業とのマッチング度を高めることを目指しましょう。
履歴書のポイントごとのコツ

1. 基本的なフォーマットと構成
履歴書の基本フォーマットには、以下の項目が含まれます。
- 個人情報:氏名、住所、電話番号、メールアドレス
- 写真:清潔感のあるスーツ姿の写真を使用
- 職歴:最新のものから時系列に沿って記載
- 学歴:高校卒業以降の学歴を時系列で記載
- 資格・スキル:職務に関連する資格やスキルを強調
- 自己PR:自分の強みや経験を具体的にアピール
- 志望動機:応募企業と職務に対する熱意を伝える
2. 個人情報と写真

個人情報は正確に記載し、連絡が取りやすいようにしましょう。住所は省略せず、住民票通りに記載することが重要です。メールアドレスは、プロフェッショナルなものを使用し、日常的に確認することが必要です。
写真の重要性
写真は、清潔感があり、信頼感を与えるものを選びます。スーツを着用し、自然な表情で撮影することがポイントです。スピード写真やデジタルカメラを使用すれば、証明写真はカンタンに撮影できるようになりました。
しかし、好印象を与えるのなら写真スタジオで撮影するほうがオススメです。細かい調整として、姿勢をよくしてくれたり、顔の角度などを修正してくれたりしますし、メイクや照明などで演出してくれるところもあります。第一印象は、証明写真で決まるといっても過言ではありません。少しでも印象がよくなるほうが、転職活動もうまくいきます。
3. 職歴と学歴の記載方法
職歴は、最新のものから時系列に記載し、具体的な業務内容や成果を明記します。
数字を用いて具体的に表現することで、採用担当者に実績を伝えやすくなります。
学歴も同様に、時系列に沿って記載し、特に専門分野や研究テーマが応募職種に関連する場合は詳しく記載しましょう。
4. 資格・スキルの強調
資格やスキルは、応募する職務に関連するものを強調します。
例えば、IT関連の職種であれば、プログラミング言語の習得状況や関連する資格を詳しく記載します。
言語能力や専門的な資格は、採用担当者にとって大きなアピールポイントとなります。
逆に業務内容と向か印系な資格やスキルを羅列するのは避けたほうがよいです。これも採用担当者が何を知りたいかを考えながら選んでいくといいです。
5. 自己PRの書き方

自己PRは、履歴書の中でも特に重要な部分であり、自分の強みや過去の経験を具体的に述べることで、採用担当者に自分がどのように貢献できるかを強い印象とともに伝えることができます。
自己PRを効果的に作成するためには、以下のポイントに注意して具体的なエピソードや成果を交えながら書くことが大切です。
5.1 自分の強みを明確にする
自己PRを作成する際には、まず自分の強みや特徴を明確にすることが重要です。
自分がどのようなスキルや経験を持っているのか、その中で特に優れている点や他の応募者と差別化できるポイントを把握しましょう。
例えば、「プロジェクトマネジメントのスキルが強みで、リーダーシップを発揮してプロジェクトを成功に導いた経験がある」といった具体的な強みを挙げると良いでしょう。
5.2 具体的なエピソードを交える
自己PRにおいては、具体的なエピソードや成果を交えることで、信憑性を高めることができます。
例えば、以下のような内容を含めると良いでしょう.
- プロジェクトの成功例:特定のプロジェクトでの役割や貢献、達成した成果を詳細に記述します。「プロジェクトXでは、チームリーダーとしてプロジェクトの進行を管理し、予定よりも2週間早く完了させることができました。この経験から、効率的なチーム運営と問題解決のスキルを身につけました。」といった具体的な成果を示しましょう。
- チームでのリーダーシップ経験:チームメンバーとしてだけでなく、リーダーシップを発揮した経験を述べることで、自分の組織能力や協調性をアピールできます。「チームのメンバーとして、またはリーダーとしての経験から、メンバー間のコミュニケーションを円滑にし、目標達成に向けて一致団結させる力があります。」といった形で具体的な例を交えましょう。
5.3 自分がどのように貢献できるかを伝える
自己PRの目的は、自分がどのように応募先の企業や職務に貢献できるかを明確に伝えることです。自分の強みや経験が、どのように企業の目標達成や業務改善に役立つかを示すことが重要です。例えば、「私のプロジェクトマネジメントスキルを活かし、貴社のプロジェクトにおいても効率的な進行管理や問題解決に貢献できると考えています。」と具体的な貢献イメージを示すと良いでしょう。
5.4 応募先の企業に合わせた内容にする
自己PRは応募先の企業や職務に合わせてカスタマイズすることが重要です。企業の求めるスキルや特性に合致した自己PRを作成することで、採用担当者に対して自分が最適な候補者であることを伝えることができます。企業のウェブサイトや求人票をよく読み、企業が重視している点や求めているスキルに関連する経験を強調しましょう。
6.志望動機の記載方法
志望動機は、応募企業に対する熱意を伝える重要な部分です。熱意だけにとどまらずに、企業研究を十分に行い、企業のミッションやビジョン、業界内での立ち位置などを理解した上で、自分がどのように貢献できるかを具体的に述べることで、説得力が増します。
単なる一般的な理由ではなく、具体的な事例や自分のキャリアプランと結びつけることで、説得力を増します。また未経験の職種や業界の場合は、自分の経験やスキルがどのようにそこで活かすことができるかを、具体的に記載するようにします。
7.まとめ 最終チェックで好印象を

最後にしっかりと確認をしましょう
☑誤字脱字はないか
☑長すぎる文章はないか
☑空欄はないか
☑読み手を意識した書き方ができているか
すべてにおいて、簡潔でわかりやすい表現を心がけることが重要です。長すぎると読みにくくなり、要点がぼやけてしまうことがあります。自分の強みや成果を明確に伝えるために、要点を押さえた簡潔な表現を使用しましょう。
自分の履歴書を読み返して、自分が採用担当者だったら、会ってみたいな、と思える内容になっているでしょうか。
入社後に活躍する姿がイメージできるような印象を与えることができたら、面接で話を聞いてみたいと思ってもらえ、面接に進むことができます。
もう一度、求人広告を見直して、「なぜその会社が求人をしているのか」 「入社後にはどのような活躍がもとめられているのか」というのを頭に入れて、見直してみると、よりよいものができると思います。
複数の企業に応募することがあると思いますが、このようにそれぞれの企業によって募集背景や求める人材は異なります。それぞれの応募先に合わせた履歴書を用意するようにしましょう。
